クレジットカードの限度額を上げる技4選

利用限度額に関する知っておきたい知識

利用限度額を上げる技について紹介する前に、クレジットカードの利用限度額とは何か、この限度額はどのように計算するのかといった限度額に関する基礎的な事柄について紹介していきます。

利用限度額とは

クレジットカードの限度額は、自由に使える上限の金額のことを指します。この限度額には、お買い物のときに使える「ショッピング枠」とカード会社からキャッシュを借りることが出来る「キャッシング枠」の2つが含まれます。この2つを合計した上限の額が利用限度額です。この限度額の中であれば、キャッシングであろうとショッピングであろうと、自由に使うことが出来ます。

利用可能残高とは

利用可能残高とは、カードを使える残りの金額のことを指します。つまり、(利用可能残高)=(利用限度額)-{(ショッピングで使った金額)+(キャッシングで使った金額)}となります。文字だけではわかりにくいので、具体例を挙げていきます。例えば限度額が30万円で、キャッシングの上限が10万円のクレジットカードを持っているとします。このとき、キャッシング枠で5万円使い、ショッピング枠で15万円使ったとき、利用可能残高は、30万円-{(15万円)+(5万円)}=10万円になります。

利用限度額が回復するためには

利用限度額は、利用した分をきちんとカード会社に返せば、返した金額だけ限度額が回復します。具体例を挙げてこの仕組みを説明します
1、 利用限度額が30万円のカードを持っていて、15万円ショッピングで使う
2、 利用可能額が15万円になる
3、 カード会社に使った分の15万円を返済する
4、 返済した15万円分が復活し、利用可能額が30万円へと戻る
このように、毎月クレジットカードの利用代金をカード会社に返済することで、利用限度額を回復することができます。
ここで、利用限度額のことを「1か月単位で利用できる上限」だと思っている方が多くいらっしゃいますが、この考え方は間違いです。カード会社に借りた分の金額を返済しなければ、締め切り日を過ぎたとしても利用限度額が回復することはありません。この点には注意をするようにしましょう。

※分割払いやリボ払いの場合だと利用限度額が回復しにくい

ただし、分割払いやリボ払いを使っている人は、クレジットカードを使用した金額を返済するだけでは利用可能額が回復しないので注意が必要です。これについても具体例を挙げていきます。
1、 利用限度額が30万円のカードを持っていて、リボ払いで15万円使う
2、 利用可能額が15万円になる
3、 カード会社に1回目の返済として1万円返す
4、 返済した1万円分が復活し、利用可能額が16万円へと戻る(14万円分は未払いであるから、その分の利用可能額は回復しない)
このように(利用可能額)=(利用限度額)-(カード会社への未払い残高)となるため、分割払いやリボ払いを使っている人は利用可能額がなかなか回復しません。もしお金に余裕があるのであれば、繰り上げ返済をするなどして未払い残高を減らすことも、利用可能額を増やすためには大切です。

利用限度額は人によって異なる

上記では利用限度額や利用可能額について紹介してきましたが、この利用限度額は同じカードを所有していたとしても一律ではなく、人によって異なってきます。なぜなら、カードを申し込んだ人の信用力を審査し、その信用度に応じてカード会社が申込者の上限額を決めているからです。そのため同じカードでも、利用限度額が10万円の人から300万円の人までいます。利用限度額の平均を出すことはできませんが、利用限度額の一般的な目安としては以下の通りです。
・信用力の低い人(学生など):10万円~30万円
・信用力が高い人:50万円~100万円
・信用力がとても高い人:300万円以上
ここで注意したいのは、年収が高いからといって信用力が高いというわけではないことです。なぜなら、年収というのは勤続年数や勤務先と比べて調査しにくく、その年収で合っているのか裏付けが取りにくいからです。そのためカード会社は、年収の高さより「安定して返済をしてくれるか」ということを重視します。年収がいくら高くても、年収以上のお金を使ってしまうようなお金使いが荒い人は、カード会社にとっては危険人物なのです。「年収が高い=利用限度額が高い」というわけではないので注意が必要です。

申し込むカードによっても利用限度額は異なる

クレジットカードの格によっても利用限度額は変わってきます。年会費無料のクレジットカードは誰でも気軽に申し込むことが出来る分、利用限度額が10万円~50万円ほどに設定されていることが多いです。その一方で、ゴールドカードといったお金持ちしか持つことが出来ないクレジットカードは、はじめから利用可能限度額が100万円に設定されていることもあります。さらに、ブラックカードの場合には利用可能限度額が1000万円超えということも。カードのランクが高いほど利用可能限度額も高いというように、カードの格によって利用可能限度額は異なっているのです。

利用限度額を上げる方法

利用限度額についての基礎知識についてわかっていただいたところで、ここからはこの記事の本題である、「利用限度額を上げる方法」について詳しく紹介していきます。限度額を気にせず買い物をしたいという方は、ぜひ参考にしてください。

①コツコツとカードを使い、自然と限度額が上がるのを待つ

クレジットカードを長い間使い、毎月の返済を滞りなく行っていれば、自然とカード会社からの信頼を得られるので利用限度額が上がります。つまり、できるだけたくさんカードを使い、返済を行っていれば1~2年ほどで自然と限度額が上がっているのです。この方法では、何もする必要がありませんが、今すぐにでも利用限度額を上げたいという方には向かない方法です。「後々増枠できればいいかな」と思っている方には、この方法をおすすめします。

利用限度額が増枠したときに連絡は来るのか

この方法で自然と増枠したときは、一般的には連絡がくることはありません。利用明細書の利用可能限度額が勝手に変わっているケースがほとんどです。気づかないうちに増枠されていることもあるので、気付いたら確認してみてください。

②カード会社に増枠を頼む

クレジットカードの限度額を上げる一番楽な方法は、カード会社に直接、増枠を頼むことです。カード会社に頼む方法としては、以下の2つのやり方があります。
1、 電話で申請する
2、 インターネットから申請する
今までは電話のみでの申請が多かったのですが、近年ではインターネットを通じて申請できるカード会社が増えてきました。電話での申請の場合は、電話をかけられる時間帯が限られてしまいますが、インターネットからだといつでも申請することができて便利ですね。

電話で申請する場合

カード会社に増枠してほしい旨を伝えます。カード会社によっては、電話での増枠申請を受け付けていないところもありますが、どうしても増枠してもらいた場合には直談判してみることをおすすめします。実際、電話をしてみたことで増枠してもらえたケースもあります。

インターネットから申請する場合

インターネットから申請するとき、多くの場合はインターネット利用明細の画面に「ご利用可能枠の変更」というような項目があるので、そこをクリックして申請を行います。

申請後の流れ

電話やインターネットから申請した後には審査があります。この審査は、カード入会の際の審査のような厳しいものではなく、いままでの利用履歴を確認することが多いです。たいていの場合、毎月滞納することなくカードを使っていれば増枠してくれます。ただし、
・それほど使用していない場合
・カードを持ってから6か月以上経過していない場合
これらの場合だと増枠してもらえないこともあります。増枠申請をしたら、審査の結果がメールか郵便で届くのでチェックしてみてください。

③一時的に増枠を頼む

一時的な増枠であれば、永続的な増枠よりは審査が緩くなります。つまり、信用力があまりないという方でも増枠してもらえる場合があるのです。一時増枠が可能になる例としては以下のものが挙げられます。
・結婚式のための費用
・海外旅行のための費用
・出産費用
・電化製品の購入
一時的な増枠を頼む際には、「期間、使用用途、金額」など増枠を申請する理由が尋ねられます。これらについて、申請をする前に明確にしておくとスムーズに申請することが出来ます。

④ゴールドカードといったランクの高いカードに申し込む

一般的なカードに比べて、ゴールドカードなどは利用可能限度額が100万円以上に設定されている場合が多いです。その分、入会するための審査が厳しくなります。「延滞をしなかった」、「他のカードはあまり使っていない」方は審査にチャレンジしてみてください。ゴールドカードなど、格の高いカードはそれに見合った付帯サービスを受けることが出来ますが、年会費の負担が増えてしまいます。年会費の負担を負ってでもさまざまな付帯サービスを受けたいという方は、ゴールドカード以上のカードに申し込むのも良いと思います。

何度申請しても増枠してもらえないときの原因は?

何度申請しても増枠されないときは、以下の5つがその原因として挙げられます。
1、増枠を申請したときの年収が申込時より下がっている
2、他社のカードを含めて支払いの延滞履歴がある
3、支払い可能見込み額を超えてしまっている
4、信用力が低い
5、雇用形態が申込のときと異なる

1、増枠を申請したときの年収が申込時より下がっている

上記で述べたように、「年収の高さ=信用力の高さ」というわけではありません。そのため、年収と信用力には強い相関性はありませんが、あまりにも年収が下がってしまうと増枠が出来ない場合があります。

2、他社のカードを含めて支払いの延滞履歴がある

増枠申請があるとカード会社は、申込者が信用できるのかについて確認します。そのとき、他社のカードを含めて延滞履歴があると、増枠を拒まれることがあります。カード会社が恐れているのは、お金を貸したのにも関わらず回収できなくなることです。そのため、お金を返せていないと信用度が下がってしまいます。
延滞履歴がある場合には、少し時間が経ってから申し込みをしてみることをおすすめします。

3、支払い可能見込み額を超えてしまっている

支払い可能見込み額というのは、利用者の年収から生活費といった支出を除き、クレジットカードの代金を無理なく払えるであろうと考えられる金額のことです。例えば、皆さんが友達にお金を貸して欲しいと頼まれたとしましょう。その金額が、友達が返せないくらい高額であったとしたらお金を貸さないですよね。クレジットカード会社も同じように考えます。審査を行って、クレジットカード会社が余裕を持って返済してもらえると考えた額までしか、利用者はクレジットカードを使うことはできないのです。

4、信用力が低い

クレジットカードを作ってから日数が経っていないと、カード会社は信用力を測ることが出来ません。カード会社によっては、カードを作ってから6か月以上経たないと、増枠申請ができないとしています。このように、カードを作ってすぐには増枠できないケースが多いので、カードをたくさん使用し返済するという実績を積んでから申請するようにしましょう。最低でも6か月、理想としては1年くらいカードを使ってから申請するのが良いです。

5、雇用形態が申込のときと異なる

カード会社は申請者に対して安定した返済が出来るかどうか疑います。特に、雇用形態が正社員からパート・アルバイトや無職になった場合には、増枠の審査に通ることがかなり難しくなってしまいます。

おわりに

この記事ではクレジットカードの利用限度額を
上げる技について紹介してきましたが、いかがでしたか。利用限度額を上げるためには、クレジットカード会社から信用を得ることが不可欠です。この信用を得るためには、「そのカードをたくさん使い、きちんと返済する」という実績を積んでいかなければなりません。言い換えれば、カードを持ってすぐに限度額を上げてもらえる、裏技は存在しないということになります。とはいっても、限度額が上がるのを受動的に待っていては、かなりの時間を要してしまいます。一時的であれ、永続的であれ限度額を上げてもらいたいという方は、カード会社に利用額を上げてもらえないか直談判するようにしましょう。

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