30代になって初めてクレジットカードを申請したら、何のローンもないのに申請したら審査に通ることが出来なかった。
この記事では、このような方に向けてクレジットカードの審査に落ちてしまった理由について明らかにしていきます。
このような場合、落ちてしまった理由として考えられるものは2つあります。
この2点について見ていきます。
①職業・年収で落とされてしまう
クレジットカードの審査をするとき、申込者を一人一人面接して決めることはできません。
そのため、申込者が信用できるかは職業・勤続年数・年収により判断されます。
したがって、職業や年収によっては、審査に通ることが出来ないケースがあります。
とりわけ、転職を何度も繰り返している場合は、「安定した生活を送れていないのではないか」と思われ審査に通ることがかなり難しくなってしまいます。
職業・勤続年数・年収の面で審査に通るか不安が残る方は、ACマスターカードのような仮審査を行うことのできるカードに、まず申し込んでみることをおすすめします。
②クレジットカードの利用実績がないために落とされてしまう
そもそもどうして、クレジットカードの利用実績がないことをカード会社は知ることが出来るのでしょうか?
それは「個人信用情報機関」というところに、申込者のクレジットヒストリー(信用情報)が載っているからです。
クレジットカード会社は「個人信用情報機関」でクレジットヒストリーを照会して、その申込者が信用できるかチェックしています。
そのため、この機関にクレジットヒストリーが載っていないとその人が信用できるのか判断することができません。
この機関にクレジットカードヒストリーがない状況のことを業界では「スーパーホワイト」と呼んでいます。
支払いの滞納といった事故情報が記載されている「ブラックリスト」とは違うものですが、クレジットカードの審査をするうえで不利になるという点ではあまり変わらない状況にあるといえます。
ここで、個人信用情報機関とは何か知らない方も多くいらっしゃると思うので、簡単に説明します。
個人信用情報機関とは、日本国内にある3つの信用情報機関のことを指し、保有している信用情報はそれぞれ以下の通りです。
・CIC(指定信用情報機関) クレジットカードの利用履歴、信販会社との取引履歴を保有
・JICC(日本信用情報機構)消費者金融会社との取引履歴を保有
・KSC(全国銀行個人信用情報センター)銀行や信用金庫(銀行系)との取引履歴を保有
これら3つの機関に集められた情報は、さまざまなネットワークを通じて共有されています。
例えば、カードローンを利用して支払いを延滞してしまいJICCにブラック情報が載ってしまったとします。
すると、クレジットカードの審査のための信用情報を蓄積しているCICにもこの情報は共有されてしまうのです。
このように3つの機関が情報を共有することで、申込者のクレジットヒストリーを照会し、信用できるかどうかの判断の基準としているのです。
過去にクレジットヒストリーがないとなぜ審査に落ちてしまう?
返済を滞納しブラックリストに載ってしまった人と異なり、「ただ単にクレジットカードを使ったことがない」という理由だけで審査に落ちてしまうのはなぜでしょうか?
この問いに対して具体的なイメージを持っていただくために、まず身近なことを例として挙げます。
一度考えてみてください。
もし、あなたが下記のAさん、Bさんのどちらかにお金を貸すとしたらどちらの人に貸しますか?
・Aさん これまでお金を貸していて、毎回返済日までにお金を返してくれる友人
・Bさん 今回初めてお金を貸して欲しいと頼んできた友人
多くの人が「Aさんは今まできちんと返済しているから、今回もきちんと返済してくれるだろう」とAさんに貸そうと思うのではないでしょうか。
Bさんには、過去がないのでどのような対応をするのかがわかりません。
そのため、Bさんには信用がないのです。
カード会社も同じように考える!
クレジットカード会社は、過去に返済してくれた実績があるからお金を貸してくれます。
上記の例でイメージしていただけたと思いますが、カード会社も皆さんと同じように考えるのです。
・Aさん 過去に何回もクレジットカードを使った実績があり、支払いが遅れることもなくカードローンを正しく利用している
・Bさん 勤続年数や収入に問題がないが、一度もクレジットカードやローンの利用をしたことがなく、初めてクレジットカードの申し込みをする人
この2人をクレジットカード会社が審査したとき、返済実績のあるAさんのことは信用できますが、Bさんは信用できるかわからずその結果、審査に落ちてしまうのです。
クレジットカード会社は信用できるかを最重要視する
クレジットカード会社は申込者が信用できるのかを重要視します。
友人にお金を貸すときの例でイメージを持っていただけたと思いますが、その人にお金を貸すかどうかは、「お金を貸しても返してくれる」と信用できるかが重要になってきます。
こうはいうものの、大学生でもクレジットカードの審査に通ることができるのに、今まで現金主義で30代になるまでクレジットカードの申請を受けていなかっただけで、どうしてこんなにも不利な扱いをされなければいけないのかと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、カード会社からすると、「今までは現金で足りていたけど必要になったから申し込んだのだろう」というポジティブな見方ではなく、「長い間カードを使う必要性がなかったのに、どうして今回は申し込みをしたのだろう。お金に困っているのか。」とネガティブに考えてしまうのです。
事実、日本人で発行されているクレジットカードの枚数は3億2000万枚であるといわれています。
日本の人口が1億3000万人程度であるので、平均して一人当たり3枚ほど保有していることになります。
そのため、クレジットカード会社としては「普通の暮らしをしていれば、スマートフォンの割賦契約や住宅ローンなどで、何らかのクレジットカードの利用実績が存在している」と考えるのです。
これが30代・40代になってもクレジットヒストリーがないと不思議に思われ、審査に通ることができない理由なのです。
対処方法
クレジットカードの利用実績がないために、審査が通らなかった場合の対処方法としては3つあります。
審査が通らなかった方は、ぜひこれらの方法を試してみてください。
クレジットカードの利用実績がなくて審査に通過しない場合、最善の方法はクレジットカードの利用実績を積み上げることです。
スマートフォンの契約を割賦契約にする、自動車をローンで購入するなどして、とにかく利用実績を作るようにしましょう。
コツコツと利用実績を積み上げていくことが、信用力へと繋がっていきます。
初めてクレジットカードを申し込む人は、カード会社に対して、どうしてクレジットカードを作ることにしたのかについて説明したほうが審査に通る可能性が上がります。
「結婚式があるのでクレジットカードを作りたいです」「来月海外出張があるので、そのときに利用します」のように、クレジットカードが必要になった理由を伝えると、カードを使う目的が明確になるので審査に通りやすいです。
クレジットカードの審査に通過するためには、キャッシング枠をなしで申し込む、利用可能限度額を低めにして申し込むことがポイントです。
とりわけキャッシング枠を高額にして申し込むと「お金に困っている」という印象をカード会社に与えてしまいます。
そのため、キャッシング枠は0円にして申し込みをしたほうが良いです。
初めから高額で申し込むのではなく、少額で申し込み利用実績を積んでいくようにしましょう。
初めての審査でも通りやすいカードは?
30代以上の方が初めてクレジットカードの審査を行うときには、入会資格が高校生を除く18歳以上で年会費無料のクレジットカードを申し込むことをおすすめします。
なぜならこれらのクレジットカードは、年収が10万円~200万円の学生や主婦でも発行できるようになっているからです。このようなカードの例としては以下のものが挙げられます。
・楽天カード
・オリコカード
・イオンカード
・ライフカード
クレジットカードはカードごとに審査の通りやすさが異なります。
多くの方がご存知の通り、カードの種類ではブラックカード > プラチナカード > ゴールドカード > 一般カードの順番で審査が厳しくなっています。
また、カード発行会社で分けてみてみると、銀行系カード > 交通系カード > 信販系カード > 流通系カード の順番で審査が厳しいです。
カードの種類による審査の厳しさについては想像がつきやすいと思うので、この記事ではカード発行会社分けて説明していきます。
★の数が増えるほど、審査の難易度が上がっていきます。
・銀行系カード★★★★
銀行・銀行と提携している会社が発行しているカード
例:三井住友VISAカード、JCBカードなど
・ 交通系カード★★★
航空会社や鉄道会社・その子会社が発行しているカード
例:JALカード、ANAカードなど
・信販系カード★★
クレジットカード会社が発行しているカード
例:セゾンカード、オリコカード、アメリカン・エキスプレスカード
・流通系カード★
コンビニエンスストアやスーパーマーケットといったお店を経営する会社が発行しているカード
例:イオンカード、セブンカード
流通系カードは、ポイント還元や特定の日は5%オフといった特典を用意することで、多くの人にカードを所有してもらい、自社を利用してもらうことを目的として発行されています。
そのため初めてクレジットカードを持つ方でも審査に通りやすいです。
クレジットカードの利用実績を作ることが大切!
ローンもないのに初めてのクレジットカードの審査に落ちてしまう理由の多くは、申込者が信用できるか判断するための基準であるクレジットヒストリーがないからです。
スマートフォンの契約を割賦契約にする、自動車をローンで購入するなどして、とにかく利用実績を作るようにしましょう。
このような利用実績をコツコツと積み上げていくことが、クレジットカードの審査に通る秘訣です。
初めから銀行系カードに申し込むのではなく、審査に通りやすい流通系カードに申し込むようにしましょう。
みなさんが念願のクレジットカードを手に入れられることをお祈りしています。